❐北方四島の話題
サハリン・インフォ2018/11/28
国後島の郷土博物館は、展示ホールの全面リニューアルのため12月末まで閉館している。ロシア西部のマリ・エル共和国の首都ヨシュカル・オラから舞台芸術家が来島し、展示するジオラマを制作している。郷土博物館で展示に使用される12トンの資材、機材はマリ・エル共和国で制作され、国後島に運ばれた。その中には、アイヌの住居(チセ)も含まれている。ラグンノエ(仁木城)、トレチャコボ(秩苅別)、セルノボツク(東沸)など国後島のいたるところにアイヌの遺跡が存在する。「今回のチセの制作にあたっては、ロ日の共同研究(北海道博物館と行ってきた共同研究)で得られた資料を参考にした」と、バレンチナ・スコヴァティツィーナは語る。新しい展示スペースの基礎となるデザインはマリ国立劇場の主任芸術家セルゲイ・タニジンが担当し、これまで郷土博物館にはなかったジオラマを制作している。展示は、自然、アイヌ文化、ロシアと日本の関係、ビザなし交流などで構成される予定で、郷土博物館では「収蔵庫に眠っていた展示物を出来るだけ多く見てもらえるようにしたい」と話している。
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