国後島・近布内 1994年の地震で荒廃した地区が新興住宅地としてよみがえる

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北方四島の話題

 サハリン・インフォ2019/3/5

かつて大規模なソホーズ(国営農場)が開設され島の食糧基地として繁栄した後、1994年の地震被害を機に衰退したオトラドノエ(近布内)地区がいま、生まれ変わろうとしている。南クリルの古い住民は1950年代~1990年代初めまでオトラドノエにダル二―国営農場があったことを記憶している。サハリンやウラジオストクからの供給に頼らず食糧の自給を目指して開設された国営農場では、ジャガイモやニンジンなどの野菜類、肉や乳製品を国後島ばかりでなく色丹島にも供給していた。最盛期には400頭の乳牛を含む1,100頭の牛を飼育し、ジャガイモ畑は20ヘクタールの広さだった。200人から350人が働いていた。しかし、1994年の大地震で大きな被害を受け、住宅や生産施設は破壊された。建物は修復されず、人々は島を離れ、オトラドノエ地区は空になった。それから二十数年、この地区は再び生を受けた。牛を飼育する農家や個人起業家が住みつき、住民に乳製品を提供している。サハリン州政府はユジノクリリスク(古釜布)に土地がないため、約4km北に位置するオトラドノエに賃貸住宅を建設することを決定した。現在、請負業者2社が12世帯が入居するアパート6棟と27世帯用、30世帯用の大規模な集合住宅各1棟、合わせて8棟を建設している。年内にも引き渡しが行われる。また、ユジノクリリスクからの道路3.9kmのアスファルト工事も進められ、地区中心部には100人を収容するホールを備えた文化会館も建設される。オトラドノエ地区は新興団地に生まれ変わる。

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