❐北方四島の話題
サハリン・インフォ2020/2/7
国後島、色丹島、歯舞群島を管轄する南クリル都市管区のブラセンコ市長は、ボンダレフ地区議会議長とともに、色丹島を視察した。話題の1つはシコタン行政の再編だった。2017年に地区議会がシコタン行政を所管する「副市長」を設置した。これに反対したクラボザボツコエ(穴澗)とマロクリリスコエ(斜古丹)住民の意見は考慮されなかった。市長は住民から苦情が寄せられていると述べた。実際問題、クラボザボツコエとマロクリリスコエは地方自治体ではなかった。南クリル都市管区の組織の一部である。シコタン行政の長として副市長が設置されたが、組織としての機能はなかった。このため、南クリル都市管区の組織機構に、マロクリスコエの自治体権限の行使部門とクラボザボツコエの自治体権限の行使部門を導入することが検討されている。
クラボザボツコエ訪問 シコタンの滑走路建設作業は今年から始めるべき
ブラセンコ市長はシコタン病院の医師と懇談した。病院側は管理人、電気技師、警備員の配置や除雪機の購入を訴えた。市長は問題が解決されることを保証した。また学校と幼稚園の教員たちとも話し合った。この中で、2023年までにマロクリスコエとクラボザボツコエ間の幹線道路が完全にアスファルトで舗装されると語った。今年の春に着工する。「多くのシコタン住民は、行政がクナシリに特別な注意を払っていると考えているが、そうではない。住宅建設のペースはクナシリのペースを下回っていない」と強調した。さらに、新しい取水口が建設され、住宅だけでなく水産加工場にも供給されると述べた。教師からは、子供たちが課外活動としてサハリンの美術館や劇場、国立公園などを訪れることが出来るよう支援を求めた。市長はこの提案を支持し、担当者に問題を解決するよう指示した。懇談で提起された重要な課題は交通アクセスの問題だった。教師は、シコタンとサハリンを結ぶ航空路の計画について質した。ブラセンコ市長は、シコタンの滑走路建設作業は今年から始めるべきだと語った。現在、このプロジェクトは調査段階で、19人乗りの航空機を想定している。
マロクリルスコエ訪問 新しい公衆浴場、住宅を建設
住民からは公衆浴場の修繕について質問が出た。市長は「修復するより、新しいものを建設する方が良い」と指摘し、セルゲイ・ウソフ村長に、浴場と洗濯場の建設のための土地の区画を決定するよう指示するとともに、地区の予算でバス2台を購入すると語った。また、「シコタン・アリーナ」のスタッフとの会議で市長は、マロクリリスコエの住宅建設計画について話した。建設作業員25人が補充されて島に到着し、現在建設中の文化会館と並行して6軒の住宅建設が始まると明らかにした。スタッフたちは陸上競技場の建設を提案した。教育者との会合の後、マロクリリスコエ村の勝利60周年を記念して建設中の公園を訪問した。
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