❐北方四島の話題
サハリン・インフォ2020/2/8
●…サハリン州政府は、択捉島にオールシーズンのマウンテン・リゾートを整備する観光プロジェクトを推進している。リマレンコ知事がモスクワで開催されたロシア連邦観光庁のザリナ・ドグゾヴァ長官に投資プロジェクトの詳細を提示した。
●…開発予定地はヤースヌイ空港から32kmの距離にある。3つ星から5つ星までのホテル・コンプレックスを建設し、スキー場やサーフィン、釣りが楽しめるエリアを整備し、観光ルートのネットワークを構築する。さらに、計画にはゴルフコース、展望台、バランスキー火山(指臼山)の温泉スパなどの施設整備も含まれている。計画の実施期間は5年。
●…リマレンコ知事は「この地域の観光は非常に有望だ。観光開発によって新たな雇用が生まれ、交通や社会インフラが改善される。観光客の流入は地域経済を潤す」と語る。ドグゾヴァ長官は「プロジェクトの実施は、クリル諸島の社会的、経済的発展に大きな影響を与える」と付け加えた。
●…試算によると、択捉島だけで約500人の雇用を創出する。このプロジェクトは、地域の自然の特徴を維持し、動植物の保護にも役立つ。連邦観光庁はプロジェクトに対して包括的な支援を提供する。
●…このプロジェクトは中国、日本、韓国、アメリカ、カナダからの観光客向けに設計されている。これらの国々は、アジアからアラスカへのクルーズ客船の航路に位置している。専門家によると、このプロジェクトは9万人以上の観光客をクリル諸島に引き寄せる。
●…ソチのマウンテン・リゾートを運営している「ロサ・クトール・リゾート」のセルゲイ・バチン会長は「新しいプロジェクトの立ち上げは、この地域に大きなチャンスをもたらすとともに、はかり知れない可能性を示している。現在、アジアからアラスカへのクルーズの70%がクリル諸島を通過しているという事実を考慮すると、新しい観光地としての見通しを非常に高く評価している」と述べている。
●…また、会議では、別の主要な投資プロジェクトである北クリル諸島のオネコタン諸島の観光開発についても話し合われた。最初のフェーズ4年間で、ハイキングコースや200室のホテル、滑走路を整備する。
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