南クリルに光通信回線が開通して1年 「これまで存在しなかった人生の機会をもたらした」

北方四島の話題

 サハリン・メディア2020/2/26

2019年2月の高速インターネットの開通から1年。サハリンと南クリル諸島を結ぶ全長850kmの海底光ファイバー通信回線によって、南クリル諸島の人々の暮らしがどのように変わったのか。ネットワークは100 Mbps以上の速度でデータを転送できるGPONテクノロジーを使用してロステレコムによって構築された。島々の家庭や政府機関、病院、学校、文化施設も接続され、島での生活は新しい質を獲得した。リマレンコ知事は「サハリンと島の間で遠隔医療が始まった。高速インターネットは教育にもプラスの効果をもたらした。サハリン州の電子サービスのポータルに自由にアクセスし、オンラインサービスを通じて当局に連絡することもできる。もちろん愛する人と連絡を取り合う機会もある」と語った。新しい技術は、南クリルの起業家の生活を変えた。情報の迅速な交換、時間とリソースの節約が可能になり、安全なクラウドサービスに大量のデータが保存されるようになった。択捉島のギドロストロイ・ホールディングはすべての施設を光回線に切り替えた。色丹島の工場では通信の中断に非常に敏感な最新の魚加工機器を使用しているため、接続の安定性は非常に重要だ。「私たちの機器はアイスランドの専門家によって設置された。生産全体をリモートで監視し、必要に応じて調整を行う。ネットワーク速度が安定していることが非常に重要」と、クリリスキー・ルイバクのクラボザボツコエ(穴澗)工場のオレグ・マズ―ル支店長は言う。

島民たちは高画質のインタラクティブ・テレビを視聴し始めた。国後島ユジノクリリスク(古釜布)のエレナ・ソキリャンスカヤは「最新の映画を高品質で見ることが可能になった。DVDは影が薄くなった。現在、オンラインゲームを楽しみ、銀行や公共サービスを利用している。無制限のインターネットは、これまで存在しなかった人生の機会をもたらした」と話した。ビデオ監視サービスも登場した。自分のアパート、土地、コテージ、倉庫、ショップ、カフェで何が起こっているかを正確に把握することが出来る。島には携帯電話会社があり、ホテルや街の広場では無料のWi-Fiも利用できるようになった。光ファイバーの敷設プロジェクトは総工費33億ルーブルで、そのうち27億ルーブルが連邦予算、6億ルーブルがロステレコムの資金。同社はさらに1億ルーブル択捉島国後島色丹島の通信インフラの近代化に投資した。

 

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