❐北方四島の話題
サハリン・クリル通信2020/4/16
ロシア科学アカデミー生態・進化研究所のイリヤ・モルドヴィンツェフ主任研究員はホッキョクグマの生息調査報告の中で、国後島に生息する白いヒグマは、ホッキョクグマが結氷した海峡を伝って国後島にたどり着き、ヒグマと交配して子孫を残したという仮説を紹介している。しかし、島の科学者たちは、白いヒグマは孤立した家族間で交配を繰り返した結果ではないかという可能性を示唆している。遺伝学的研究は、日本の科学者とともに2009年から国後島で行われているが、今年はコロナウイルスのパンデミックにより、日本の同僚は島に来られそうにない。クリル自然保護区には80頭弱のヒグマが生息しており、白いヒグマはわずか5〜8%に過ぎない。去年の秋、大きな白いヒグマがユジノクリルスク(古釜布)の住宅街に現れ、おびえた地元の人々はハンターに助けを求めた。その結果、白いヒグマは射殺された。
コメント