温泉水が島々を溶かす? 科学者たちが国後島などの温泉を調査

北方四島の話題

 サハリン・クリル通信2020/7/9

ロシア科学アカデミー極東支部火山地震研究所に所属するカムチャッカ地方の科学者たちが今年から3年間にわたり、クリル諸島を溶かす温泉水の研究に取り組むことになった。1,800万ルーブル助成金を獲得し、今年は国後島をはじめパラムシル島(幌筵島)、シャスコタン島(捨子古丹島)、ライコケ島(雷公計島)で調査を実施する。ライコケ島では、昨年6月の火山活動でクレーターに新しい湖が出来たが、ドローンを使って科学組成を調査する。科学者たちの最終目標は、島々から川によって海に運ばれる溶解物質の量を確定することだ。助成金1,800万ルーブルは研究だけでなく船舶やヘリコプターのチャーター料も含まれており、大規模な調査をするには十分とは言えない。クリル諸島には合計39の活火山があり、超酸性の火山性温泉が10以上ある。パラムシル島の有名なユリエバ川は毎日、約90トンの溶解した岩(主としてアルミニウムと鉄)、160トン以上の硫黄や塩素を海に運んでいる。

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パラムシル島のユリエバ

写真は「Пешеходный поход по острову Парамушир (Курильские острова) и Камчатке 2012 Часть 14」より

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