カラフトマスの遡上が本格化している択捉島のクリルカ川(紗那川)で、上流の産卵場所を確保するため遡上を抑制するウライが設置される。地元の漁業委員会が決定した。クリルカ川ではカラフトマスが11,300尾が産卵した。ほとんどが河床中央と上部に集中し、河口付近で数千尾がひしめいている。川の水位は下がっており、雨も降りそうにないことから、17,000㎡と推定されるクリルカ川の自然産卵場所の面積は大幅に減少している。研究者の調査によると川の水温は16.4度に上昇し、酸素含有量は1ℓあたり8㎎となっており、心配される状況になりつつある。2018年にクリルカ川の孵化場では5,820万尾のサケを放流しており、この夏には220万尾が帰ってくると予想。クリル地区では毎年同じ状況が繰り返されており、他の地区から羨ましがられている。昨年は8月9日にウライの設置が決定された。(サハリン・クリル通信2020/8/4)
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