10月16日に開催されたサハリン州の各地区議長が出席した評議会で、択捉島を管轄するクリル地区議会のタチアナ・ベラウソワ議長は、サハリン–択捉島の増便をサハリン州政府に要請した。「サハリン—クリリスク(紗那)路線は週に8便運航されていたのが、秋には4便に減少した。便数が半分になったのに、乗客は増えている。2019年の乗客数の平均は1日82人だったが、今年は132人に増加している。サハリンの病院に通院した島民は島に帰ってこられない」と訴えた。生活路線であり、観光客も増加している。2019年8月の利用者は1,796人だったが2020年8月には2,483人に増加し、10月も数字はやや下がるものの同じ傾向だ。国後島と色丹島も同様で、乗客が増えているのに便数が少ない現状を訴えた。運航するオーロラ航空によると、「フライトはサハリン州政府から助成金を受けており、州政府と合意したスケジュールに従って運航している。季節性があるため、夏に比べて冬のフライトが減少するのは通常の方法だ」と話す。増便するには州政府が助成金を増やす必要があるが、その可能性は低い。州政府の収入源である石油・天然ガスの需要が新型コロナの影響で減退している。いま州政府には余分な金がない。次の3年間の予算見通しでは、税収が800億ルーブル減少すると予想される。(サハリン・インフォ2020/10/20ほか)
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