米国の国鳥、ハクトウワシが北海道根室市の温根沼(おんねとう)周辺に飛来し、純白の頭と尾が目立つ勇壮な姿を見せている。ロシア東部からはオオワシなども越冬に飛来しており、ワシたちは仲良く群れ飛んでいる。(朝日新聞2021/2/4)
ハクトウワシは翼を広げると2メートル超の大型猛禽(もうきん)類で、北米大陸沿岸に広く生息する。山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)などによると2001年7月、北方領土の国後島北東部の河口で確認された。本土では温根沼に隣接する風蓮湖などで、何らかの原因で方角を誤ったとみられる個体が、昨冬に確認されたのが初めてという。今回の個体も、体の特徴から昨冬と同一とみられるという。
写真は根室市の漁業、小向純一さん(43)が1月下旬に撮影した。冬に結氷する温根沼で手がけるスノーモービルを使った観光を催した際、沼の奥まった岸辺で国の天然記念物のオオワシやオジロワシと一緒に群れていた。1月中旬にまず風蓮湖周辺に姿を見せたが、現在は、カレイ類などえさの小魚が多い温根沼に移っているという。
2年続けての飛来について同研究所は、「同じ場所を越冬地とする『土地執着性』からで、今後も引き続いて越冬にくる可能性がある」としている。(大野正美)
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