サハリン州議会で「エトロフ・リゾート構想」など議論 懐疑的な意見が続出

サハリン州議会で3月4日、択捉島のスキーリゾート構想と北クリルのオンネコタン群島における観光開発計画を巡って白熱した議論が展開された。2つの投資プロジェクトを進めているのはローザクトールリゾートを建設したバスタ・ディスカバリー社。投資総額は240億ルーブル。このうち「エトロフ・リゾート構想」は、択後島クリリスク(紗那)から32kmのバランスキー火山(指臼山)にオールシーズンのスキーリゾートを造成する構想。投資総額215億ルーブルのうち、20億ルーブルを民間投資、連邦プロジェクトの枠組みで93億ルーブルを引き出し、残りは借入金を見込んでいる。州政府観光局のロマシェフスキー局長代理は「このプロジェクトには、3〜5つ星レベルの700室のホテル、2つのスキーリフトと13kmのコースを有するスキー場、サドコ湾の客船係留施設、温泉ゾーンの配置などスキー、エコロジー、クルーズ、ヘルスツーリズムの開発が含まれている」と説明した。プロジェクトは今後5年以内に実施される予定で、年間約6万人の観光客を呼び込み、その半分が外国人観光客になると予測。州政府はこのプロジェクトのために優先的社会経済発展区域(TOR)「クリル」の定拡大に向けた業を進めている。こうした説明を聴いた議員からは一様に懐疑的な意見が出た。「投資家が90%の資金を確保し、連邦資金10%というならまだしも…」–。彼らは、厳しい気候条件、輸送の問題、クリル諸島地震活動を挙げ、現性に疑問を呈した。ある議員は「かつて択捉島で『グリーンレイク』構想があり、州の予算から7000万ルーブルを出して資本参加したが、どうなったか。何も実現しなかった」と述べた。(インターファクス2021/3/4ほか)

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