日本最東端の地方紙「根室新聞」3月31日最終号

 74年にわたって根室の話題を伝えてきた日本最東端の地方紙「根室新聞」が、記者の確保が難しくなったことなどを理由に31日で休刊となりました。(NHK北海道2021/3/31)

 「根室新聞」は昭和22年の創刊以来、74年にわたって毎日夕刊を発行し、根室市政の動きや北方領土問題、漁業など地域に密着した話題を伝えてきました。しかし、根室新聞社によりますと、部数がかつての6割ほどに落ち込み、新型コロナウイルスの感染拡大で広告収入も減少しました。こうした状況に加え、記者の確保が難しくなったことなどを受けて、3月末をもって休刊することになりました。再開の見通しは立たず、事実上の廃刊となります。

 31日は最終号が制作され、午後3時ごろ、読者の元に配達されました。紙面には「人手不足で苦渋の選択を決断せざるを得なかった」などと、休刊の理由を伝える記事が掲載されました。それとともに読者への感謝のことばがつづられていました。

 50年あまりにわたって購読してきた北方領土の元島民の宮谷内亮一さんは「根室新聞は地域のことはもちろん、北方領土の問題を一番丁寧に伝え続けた新聞なのでなくなるのは寂しいし、残念です」と休刊を惜しんでいました。道内では2000年以降、北見新聞や千歳民報など、地方紙の休刊や廃刊が相次いでいます。

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