国後島のクリル自然保護区の研究者は9日にユジノクリリスク(古釜布)に近いゴロブニン湾(※大岬から近布内にかけての海岸)に打ち上げられたクジラの調査を継続している。その日、海は非常に荒れていた。保護区のスタッフが到着した時にはクジラはすでに息絶えていた。体調6.4mのミンククジラで、大人のサイズに相当した。スタッフは皮膚や筋肉、脂肪、骨のサンプルを採取し、モスクワの大学に送った。サンプルから、食べていたもの(オキアミや魚など)から生活特性が分かる。スタッフはクジラの体に多数の傷があることに気づいた。そのすべてが撮影され、写真は様々な分野の専門家に送られた。調査した研究者は「クジラの体には3つの歯を持つヤツメウナギの咬傷に似た傷があったほか、いくつかの傷は、おそらくカイアシ類の活動の結果として出来たものではないか」と語った。モスクワ国立大学の研究者はサメの攻撃を受けたと考えられたる傷跡について話した。「最も可能性が高いのはブラジルのサメだ。亜熱帯に生息しており、このクジラが低い緯度に移動した間接的な証拠になる」と説明した。「なぜクジラは海岸に打ち上げられるのか。それは人間の影響か。このような現象が起きた時、どうすればクジラを助けられるのか」–科学はまだ正確な答えを出せていない。クジラの行動は大きな謎に包まれたままだ。(サハリン・インフォ2021/4/15)
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