国後島ゴロブニン湾の砂浜 埋立地からゴミが飛散 かつては住民憩いの場

国後島のゴミ埋立地から飛んできたゴミが太平洋側のゴロブニン湾(※近布内付近)の砂浜に散乱している。地元住民のアンドレイ・セヴァルネフさんは「ソビエト時代には、ここにはあずまややベンチがあり、住民の憩いの場だった」と回想する。今では、反対側にある埋立地からペットボトルや袋が風に飛ばされて散乱し、家具などの大型ゴミが捨てられるようになった。問題は深刻だ。国後島ではリサイクルする施設がないため、ゴミが何十年も蓄積されている。「地方自治体はゴミ対策に使うお金を持っていない。誰かが予算をつける必要がある。州知事は昨年から埋立地との戦いを始めた。ゴミ問題が広く議論されるようになったのは初めてのことだ」と地元住民のオクサーナ・リズニッチさんはいう。ユジノクリリスク(古釜布)には、プラスチック用の黄色いゴミ箱が15個設置され、個別に収集されている。プラスチックは圧縮され、埋立地に運ばれ保管される。島では鉄、タイヤ、食品廃棄物は別々に収集されている。食品廃棄物は牛の好物になっている。「90年代後半から2000年代初頭にかけて、起業家が沈没船を引き上げて金属を集め、島から運び出していた」とセヴァルネフさんはいう。住民たちは、国後島でゴミのリサイクルに対する理解が足りないことに憤慨している。セヴァルネフさんは仲間たちとグループを作り、島の清掃に参加するよう呼びかけ、今では700人近く集まった。国後島のゴミ問題をどう解決するのか。2020年暮れに、サハリン州の廃棄物管理委員会は、国後島に熱処理施設を備えた廃棄物分別ステーションを造るべく、設計業務の入札を行った。計画では新施設の処理能力は年間13,800トン。建設はまだ始まっていないが、住民たちは清掃活動を続けている。(サハリン・クリル通信2021/4/22)

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国後島のゴミ埋立地

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ゴロブニン湾の砂浜

 

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