来年の北方領土ビザなし交流開始30年を前に、企画展「新聞記事で振り返るビザなし交流30年」(根室市主催)が13日、根室市内の道立北方四島交流センターで始まった。領土交渉が停滞し、新型コロナウイルスの影響でビザなし渡航再開が見通せない中、当時の熱気を知ってほしいと企画した。(北海道新聞2021/7/13)
ビザなし交流が始まった1992年春の北海道新聞などの紙面45点を展示する。4月22日の紙面は雨の中、市民500人が花咲港でロシア人島民第1陣を出迎える様子や「島が近くなる」と期待する元島民の声を伝える。
初回のビザなし交流に参加した択捉島民ガリーナ・クンチェンコさんが「交流はとても重要で他民族、歴史、文化を理解するための要素」と交流再開を願う文章も掲示している。
根室市は「当時の期待感や思いを振り返り、今後のビザなし交流を考えるきっかけになれば」と話す。25日まで午前9時~午後5時。無料。17日午後1時半から同センターで、ビザなし交流の可能性をテーマに専門家による講演とシンポジウムを行う。問い合わせは市北方領土対策課(電)0153・23・6111へ。(武藤里美)
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