国後島ユジノクリリスク(古釜布)の住民は何千羽ものカモメとの戦いに疲れ果てている。詩人やソングライターの歌心をくすぐってきたカモメだが、フン害や鳴き声の騒音に苦しめられる住民には異なった感情を呼び起こしている。ユジノクリリスク市のコムソモール60年通りに住む女性はいう。「屋根といい、クルマといい、すべてはカモメのフンで汚れている。黒いクルマは白いフンで偽装され、住民は洗い流すために毎朝、ボトルに水を入れて家を出る」「中庭はすべて白く、臭いコーティングで覆われ、遊び場は見るのもおぞましい。ここのベンチに座ることはできない。フンが付着した衣服の汚れはほとんど洗い流されず、白っぽい斑点が残ってしまう。カモメが集中する地区の住民は、庭で衣類を乾かしていた時のことをすでに忘れてしまった」–。クリルの住民の暮らしは、見た目の汚れだけでなく、フンの腐食性と悪臭によっても損なわれている。カモメの群れの甲高い鳴き声は昼夜を問わず止むことはなく、人々を不安にさせる。みんな鳥との戦争に疲れ果てている。鳥のフン(カモメやハト)は人間にとって危険であることが知られている。それらは深刻な感染症を引き起こすバクテリアを含んでいる。かつては、街のさまざまな場所に設置されたサイレンの音に怯えていたが、今ではすっかり慣れてしまい、どこ吹く風だ。地元の発明家が、カモメが屋根に着地できないようにワイヤーを張り巡らす方法を考えたこともあったが…。カモメは他の場所に移るだけだった。Astv.ruは南クリル地区行政府にコメントを求めた。ちなみに、市長室の担当者と電話で話すのも簡単ではなかった。受話器の向こうからカモメの鳴き声が大きくはっきりと聞こえた。行政府は「管理会社の代表者と会い、鳥の駆除について話し合う。おそらく彼らは屋根の上にワイヤーを張るか、他のオプションを採り入れるはずだ。いずれにせよ、私たちはこの問題に対処する」と市長室は回答した。(astv.ru 2021/7/21)
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