北洋開発協会(北海道機船連内)によると、ロシア極東の南クリール(南千島)海域でのイワシ漁の漁獲ペースは徐々に上がり、7月25日までの1週間の週間漁獲量は7900トン、一日当たり平均では179トンとなっている。同海域では目下、9隻の漁船が操業、主に色丹島の北部と東部、択捉島とウルップ島周辺に漁場を形成している。(ロシア漁業ニュースヘッドライン2021/7/29)
今年のイワシの漁獲勧告は30万トン。31万5000トンを漁獲した昨期に続く30万トン台の漁獲を目指すが、7月下旬時点での別の情報ではロシアニ百カイリ内でのイワシの累計漁獲量は「1万5000トン以上」とされ、7月26日時点で約5万トン(速報値)が漁獲されていた前年同期と比べると、鈍い出足となっている可能性がある。
一方、同海域ではサバも24万トンの漁獲勧告が示されている。昨年実績は7万8000トンで、漁獲勧告との開きは大きいが、ロシアの科学研究機関は、南クリール海域と北太平洋公海で行った資源調査と、ロシア、日本の漁獲データなどから、今年のサバの来遊資源は昨年の水準を下回ることはないとの評価を下しているという。
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