交通網構築で北方領土の実効支配強化へ…ロシア・サハリン州が「空飛ぶ船」エクラノプラン導入検討

 北方領土を事実上管轄するロシア・サハリン州などが、水面近くを飛行する特殊船舶「エクラノプラン」の導入を検討していることが分かった。サハリン島北方領土を結ぶ海上の高速交通網を構築し、北方四島の実効支配を強める狙いとみられる。(東京新聞2021/8/5)

 船舶の開発会社「アレクセエフ水中翼船中央設計局」が3日、ロシア西部ニジニーノブゴロド州で開いたメディアツアーで本紙に明らかにした。

 イタリアンツェフ社長によると、エクラノプランは50~100人乗りを想定し、サハリン州政府と詰めの協議に入っている。飛行速度は時速150キロ以上とみられ、フェリーと比べて移動時間が短縮される。導入時期は明らかにしなかった。

 開発会社は旧ソ連時代から軍事・民間用のエクラノプランを手掛け、1980年代にミサイル発射が可能な軍事用エクラノプランも開発した。エクラノプランは水面近くを飛んで揚力を得ることにより、多くの荷物や人を高速で運ぶことができる。

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水面すれすれを飛行する旧ソ連時代のエクラノプラン=アレクセエフ水中翼船中央設計局提供

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