北方領土の国後島から、北海道東部の標津町に泳いで来たというロシア人の男性が8日、面会取材に応じました。以下、一問一答です。先月19日、国後島から泳いで来たというロシア人の男性、ワース・フェニックス・ノカルド氏、38歳。現在は、札幌出入国在留管理局に収容されています。(HBC北海道放送2021/9/9)
Q)泳いできたと報道があるが、それは本当ですか?
A)ウエットスーツを着て、泳いできました。23時間泳いできた。とても疲れました。
Q)23時間泳ぐことは大変なことだと思いますが、何か特別なことをやっていたのですか?
A)特にしていなかった。
Q)時系列を教えてください?
A)日本時間の8月18日午前5時10分に国後島の南部を出発した。19日午前4時4分に標津町に着いた。
Q)どんなことを考えながら泳いでいたのですか?
A)海流、サメ、シャチがいることを知っていたので、それが怖かった。水温が低くて、寒かった。たどり着くかどうか考えながら泳いでいた。国境警備隊に見つかったら送り返されると思った。
Q)なぜ国後島を出ようと思ったのですか?
A)とにかく前からロシアを出たかった。パスポートを盗まれてしまって、日本しか選択肢がなかった。ポーランドに移住したかった。
Q)パスポートは再発行できなかったのですか?
A)国内、国外、パスポート両方盗まれた。再発行するのには、サハリンに行く必要があったが、無理だった。
Q)名前が違うという現地の報道があるが?
A)ロシアで改名した。違う人生を歩もうと思って、自分で名前を変えた。逆に注目を集めることになってしまった。
Q)今は、どのような生活を送っているのですか?
A)1日3食、食べている。食事は良い。1日30分だけ運動できる時間がある。バドミントンをしている。あとはロシア語の本があるので、読書。テレビも見るが、ほとんどわからない。9畳の部屋で、布団で寝ている。午前7時に起床して、午後10時に就寝。午前7時にテレビのリモコンを渡される。午後10時に回収される。
Q)今後どういう暮らしをしたい?
A)ロシアでなければどこの国でもいい。平穏な生活を送りたい。日本は難民の受け入れが難しいと聞いている。できればポーランドかオーストラリアに行きたい。
Q)今回の件で協力者はいたんですか?
A)誰もいません。誰の助けも受けていない。
Q)国後島の自宅の壁に日本語で「人は意志と良心 雌竜を探している」と書かれていましたが、意味はありますか?
A)You Tube を見てロシア語を訳しただけ。特に意味はない。よく自分で聞いたことをメモする癖がある。
Q)日本政府にメッセージはありますか?
A)ロシアには送り返さないで欲しい。プーチン政権の時は少なくとも。
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