安全操業のホッケ刺し網漁 操業開始を当面延期 羅臼

 羅臼漁協(根室管内羅臼町)に所属するホッケ漁船の船団は14日、北方領土国後島周辺海域で16日に解禁される安全操業のホッケ刺し網漁について、操業開始を当面延期することを決めた。ロシア側による臨検の多さなどが理由で、同漁協で開かれた事前の指導会議で決定した。(北海道新聞2021/9/14)

 安全操業は日ロ間の協定に基づき、1998年から北方四島の主権問題に触れない形で実施。毎年、政府間協議と民間交渉で条件を決めている。今季のホッケ漁獲枠は前年と同じ770トン。14隻が出漁する予定で、漁期は12月末まで。

 ホッケなど3魚種で行われる安全操業では近年、ロシア国境警備局が日本漁船に乗り込んで操業日誌の点検などを行う臨検が増加。昨年のホッケ漁では過去最多の延べ98隻が受けた。

 今回の操業開始の延期について、同漁協の萬屋昭洋組合長は「日ロ中間ライン付近でロシア警備艇が多く確認されている」と指摘。操業で臨検を頻繁に受ける可能性があり、漁業者には不安があると説明した。

 今年は中間ライン手前でのホッケの水揚げが好調で、船団は当面、羅臼町沖などで漁を行いながら安全操業の開始時期を検討する。同漁協などによると、天候以外の理由で安全操業の開始を遅らせるのは異例。(田中華蓮)

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資料写真

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