国後島のクリル自然保護区と周辺の緩衝地帯で、ロシア科学アカデミー極東支部の植物園研究所のグループがロシアでは国後島だけに生育する希少な樹木の分布を調査した。研究者らが注目したのはロシアのレッドデータブックに記載されているウダイカンバ、オオバボダイジュ、ハウチワカエデ、アオダモで、いずれもクリル諸島(千島列島)最南端の国後島にのみ生育する希少種。今回の調査で、国後島の南西部の沿岸で30本以上のウダイカンバの木立を発見。さらに、ゴロブニン火山(泊山)のカルデラにあるゴリャチェエ湖(一菱内湖)からオホーツク海に流れるオゼルナヤ川(一菱内川)中流でさらに比較的若い100本の個体群を見つけた。ウダイカンバは通常のシラカバと異なり、ハート形の大きな葉をつける。研究グループはこれまでの調査で見つかっていないハウチカエデの個体群を探すため来年も調査にやってくる。(サハリン・インフォ2021/9/27)
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