色丹島・穴澗 地場産食材 小さな市場で

 

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 北方領土色丹島中部の穴澗(クラボザボツコエ)に、地場産の野菜や乳製品を販売する小さな市場がオープンした。色丹島で初めての市場で、島民が新鮮な食材を買い求めている。(北海道新聞2021/10/2)

 国後島色丹島などを管轄する南クリール地区行政府がキオスク(売店)を賃貸する制度を、地元の起業家ラリサ・レジェンツエワさん(70)が利用。行政府は国後島で5件、色丹島で1件の売店を所有し、家賃を月1,000ルーブル(約1500円)弱の価格で貸し出している。

 市場では、地元生産者のニンジンやタマネギ、キュウリ、トマト、牛乳、チーズ、サワークリームなどを販売。レジェンツエワさんは「ここでは、新鮮で安全な地元産の野菜や乳製品が低価格で購入できると、住民に知らせたい」とアピールする。

 色丹島には市場文化がなく、地場産品はこれまで最北部の斜古丹(マロクリーリスコエ)の商店でしか扱っていなかった。穴澗で売られていたのは中国産で、ロシア極東沿海地方から船で数日かけて輸送するため、傷んでいることもあったという。

 市場の近くに住むナジェジダ・トカレワさん(80)は「ダーチャ(ロシア風別荘)を持っていないので、畑で野菜を作ることもできなかった。おいしいニンジンなどが買え、とても満足だ」と喜んでいる。(ワジム・クルバトフ通信員、写真も)

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