ウルップ島で発見さたれ巨大マッコウクジラの頭蓋骨 大陸横断9100kmの輸送大作戦 モスクワ大学に到着

2019年にロシア国防省とロシア地理学会が実施したクリル諸島ウルップ島(得撫島)での科学調査で発見された体長20mのマッコウクジラの頭蓋骨がモスクワ大学の博物館に無事到着した。頭蓋骨は2019年に行われた「東の要塞–クリル諸島」と銘打った大規模な科学調査に参加した生態学者イーゴリ・ポポフ氏が未知の島ウルップ島で発見した。「頭蓋骨は長さ4.76m、幅2.01m、高さ1.49mあり、重さは1.2トンもある。大人のマッコウクジラのものだ」と博物館のスタッフは語った。体長は推定20mはあり、これまで記録されているマッコウクジラとしては最大級。クリル諸島の天候や新型コロナの感染拡大の影響で島から運び出すことが出来なかった。今回の輸送作戦では、まず国防省のヘリコプターによって頭蓋骨をウルップ島の砂浜に運び、捜索救助船アラゲスに積み込んだ。9月8日にウラジオストク港に到着し、同13日にクレーンでトラックに積まれた。マッコウクジラの頭蓋骨は大きくて重く、とても壊れやすいため、細心の注意が払われた。トラックはウラジオからイルクーツク、クラスノヤルスク、ノボシビルスク、オムスク、エカテリングブルクなどを経由、大陸9100kmを横断して9月30日にモスクワに着いた。博物館スタッフは頭蓋骨の洗浄、漂白、修復などを行い、同大学の博物館で展示公開する。(ロシア地理学会ウエブサイト2021/10/4)

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