択捉島で収穫された20トンのジャガイモが初めてサハリンの商社に届けられた。魚とイクラで知られる択捉島にとって、野菜の移出はかつてなかったことだ。これまで、農産物の流れは本土からクリル諸島への一方通行だったが、時代は変わった。択捉島内で根菜を栽培している農園「自然の味」(択捉島の水産会社コンチネントのグループ企業)は今後、「エトロフ・ブランド」の野菜の移出に取り組むとともに、最も近い隣人である国後島と色丹島に供給することも検討している。「自然の味」は10ヘクタールの農地のうち7ヘクタールにジャガイモを植え、農業にとってリスクが大きいと考えられてきた択捉島で、今年は1ヘクタールあたり15トンを収穫した。来年はさらに規模を拡大し、リースで98ヘクタールの土地を確保して農業開発を進める。生産した野菜の貯蔵施設(3,000トンを保管)が11月中に完成する。(サハリン・クリル通信2021/11/6)
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