林外務大臣会見記録(2021/12/14 外務省ウエブサイトより抜粋)
北方領土問題(四島交流事業)
【北海道新聞 文記者】北方四島の「ビザなし交流」についてお伺いします。来年、30周年を迎えるんですけれども、この30年間続けてきたことの意義や成果について、大臣のお考えをお願いします。
【林外務大臣】いわゆる「ビザなし交流」、すなわち四島交流事業でございますが、北方領土問題の解決を含む日本とロシアとの間の平和条約締結問題、これが解決されるまでの間、相互理解の増進を図って、もって問題の解決にも寄与することを目的として開始されたものでございます。この昨年と本年は、新型コロナの感染拡大によって実施することができなかったわけですが、四島交流により、これまで延べ約2万5,000人が往来をしておりまして、日本国民と北方四島住民との間の相互理解の増進が、着実に図られてきているところでありまして、重要な意義を有しております。引き続き早期の実施に向けて、関係者と調整を継続したいと考えております。
【北海道新聞 文記者】関連してなんですけれども、北方領土問題の理解増進というところで、ロシア側に、今現在、北方領土を返還する機運とかもなくて、そういったその当初掲げた目標、理念というのが、この30年間で果たしたのかどうか、果たされたのかどうかということを考えると、大臣が考える、その30年間の課題について、どのように考えているかというのをお願いします。
【林外務大臣】先ほど述べたとおり、この四島交流によりまして、日本国民と北方四島住民との間の相互理解の増進というのは、着実に図られてきていると思っております。そういった意味で、北方領土問題、今お話があったように、まだ解決されていないわけでございますが、これについては、日露関係における最大の懸案であって、引き続き、粘り強く取り組んでいかなければならないと考えております。
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