創立38周年を迎えた国後島のクリル自然保護区

国後島のクリル自然保護区が創設38周年を迎え、2021年の活動を総括した年次報告をまとめた。同保護区は1984年2月10日、サハリン州で最初の国家自然保護区として国後島と小クリル列島(色丹島歯舞群島)のデミン島(春苅島)、オスコルキ島 (海馬島)に形成された。保護区は3つのエリアからなる。国後島の北部(チャチンスキー、504㎢)と南部(アレキンスキー、154㎢)、歯舞群島のデミン諸島とオスコルキ諸島(合わせて1㎢)。特にデミン諸島とオスコルキ諸島は四方をオホーツク海と太平洋に囲まれたロシアでは数少ない保護区の1つだ。また、色丹島の大部分と小クリル列島の島々と沿岸1マイルは保護地域となっている。最新のデータによると、保護区内には4967種の野生生物が確認されている。そのうち哺乳類31種、鳥類288種、爬虫類5種、両生類3種、魚類・円口類17種。さらに、このうち45種がロシア連邦の、98種がサハリン州レッドデータブックに記載されている。また、植物は2443種が生育(菌類494種、藻類184種、コケ類440種、維管束植物991種、地衣類334種)。白い花をつけるマグノリアは特に有名だ。2021年に保護区を訪れた人は前年の1.8倍にあたる3,200人にのぼった。国後島オホーツク海側にある保護区内に新たなエコツーリズムルート「サンディ・レイク」が開通した。そこをベースにして歴史的要素も含めた「野外博物館」をつくる計画が進む。保護区の職員は現在37人。所長はアレクサンドル・キスレイコ氏である。

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クリル諸島で最大の淡水湖ペスチノエ湖(東沸湖)。渡り鳥の中継地として重要なポイント。

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チャチャ火山(1819m、爺爺岳)は国後島にある4つの活火山の中で最も高い。国後島のシンボルである。

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シマフクロウのための人工巣箱を設置するキスレンコ自然保護区所長

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ゴロブニン火山(泊山)のカルデラにあるキピャシチェエ湖(ポントウ湖)とホシガラス

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アカエゾマツはロシア連邦レッドデータブックに記載されている。ゴロブニン火山カルデラ

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国後島北部の河口で遡上したサケを食べるヒグ

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クリル諸島南部の海岸でよく見られるアカギツネ

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恥ずかしがりやのゼニガタアザラシ

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ゴマフアザラシ

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タンチョウのペア。国後島ベスロフスキー半島(ケラムイ崎)で。

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ダイサギサハリン州レッドデータブックに記載されている。

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湖面を走るオオハクチョウ国後島で。

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大型のヤマセミ。ロシアでは国後島にだけ生息している。

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レッドブックに記載されている動植物の代表的存在、ホオノキとシマヘビ

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色丹島のクライ・セベタ岬(世界の果て岬)

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チャチャ火山を登る観光客。高さ1485m地点。登山ルートで最も難しい、最後の登りに入る。

 

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