「ロシアに課せられた制裁で、モノがなかったソ連時代に戻ることはない。国の状況は確かに困難だが、大部分はパニックと噂によって決まる。パニックにならず、砂糖やソバを必要以上に買わないようにしよう。そして新しいチャレンジをしよう。新型コロナウイルスのパンデミック(感染拡大)の経験は、今の経済制裁の下で生きる方法を教えてくれた」–国後島にあるユジノクリリスク(古釜布)空手連盟の会長であり、サハリン市民会議所の会員でもあるイリヤ・クチェロフは、こう呼び掛けた。「ロシアはSWIFTから切り離され、やがて終わる」–不快ではあるが、重要ではない。「外国企業がロシアを去っていく」–それほど大規模ではない。問題はロジスティックに関係している。生産チェーンを再構成する必要があれば、アジア諸国でサプライヤーを探そう。ヨーロッパからアジアへサプライヤーを置き換えるのだ。ロシアとベラルーシは、世界のカリ肥料の20%、リン酸肥料の50%以上を生産している。「ロシアを完全に孤立させる」と政治的な発言をしたところで、これらの肥料がなければ世界に飢饉が起こるだろう。繰り返しになるが、今は難しい時には違いない。特に、商店に入って価格の上昇とカラの商品棚を見ている単純な消費者にとっては…。砂糖がないのは、何も制裁のせいではない。我々は砂糖をドルで買っているわけではない。それどころか売っている方だ。砂糖がないのは、パニックのせいなのだ。新型コロナ感染拡大の際に、ソバが消えた。あれと同じだ。ついでに言うと、パンデミックは一つの訓練になった。経済的結びつきが断たれ、様々な制限の下でどうやって暮らしていくか。私たちに何かを教えてくれた。鉄のカーテンが閉まると、ロシアは消費財が不足し、成長の機会が限られるソビエト時代の経済に戻るだろうか。いいえ、そんなことはない。インターネットの世界では「鉄のカーテン」など存在しないからだ。いま、商品やサービスの不足を補う、多くの人に新しいチャンスが開かれている。(astv.ru 2022/3/17)
コメント