築97年、樺太時代の王子製紙恵須取工場 解体作業始まる 殺人事件の現場となり、解体論に拍車

戦前、日本が統治していた樺太・恵須取(現ウグレゴルスク)で1925年に操業を開始した王子製紙恵須取工場の解体作業が4月1日から始まった。工場跡地では昨年12月22日に15歳の少年の遺体が発見され、捜査当局が殺人事件として捜査を開始。その中で、製紙工場の管理責任と部外者の侵入を防ぐための措置についても調査が進められ、廃墟の取り壊しを求める声が出ていた。解体工事は、起業家オレグ・ビコフが自治体と契約を結び、請け負っている。契約価格は1ルーブル。解体は起業家の資金で行われ、コンクリートなどは道路建設などにリサイクルされるという。現在、作業は油圧式のハサミやハンマーを備えた重機2台で行われているが、すべてを解体するのに6カ月かかるという。製紙工場は1925年11月に操業開始。年間51,000トンの紙を生産した。日本統治時代は2,300人が工場で働いていたが、ソ連による解放後はプラントの4分1しか稼働せず、従業員は650人だけだった。(uglegorsk.news 2022/4/1ほか)

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