ロシアのウクライナ侵攻を受け、稚内市は、ロシア・サハリン州と同市を結ぶ貨物船チャーター事業について、新年度は当面の間、実施しないことを決めた。15日には、今年度の最終便にコメや釣り具などの輸出品約2・2トンが積み込まれ、16日にも同州コルサコフ港に向け、出港する。
2016年度から始まった同事業は、年3~5回行われ、資機材のほかロシアの工芸品なども輸出入してきた。コルサコフとの定期航路は19年に運航を休止し、サハリンとの物流振興を図るのが目的だった。
今年度の事業は計4回行われ、今回が最終便。新型コロナウイルスの影響もあり、19年度に62トンあった貨物量は今年度約17トンにとどまった。侵攻を受け、一部業者は、最終便での輸出をとりやめたという。
当初は事業を継続する予定だったが、市サハリン課は、「国際情勢を踏まえ、現時点では、当面は実施できない」としており、新年度の実施予定はないという。(読売新聞北海道版2022/3/16)
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