トキシラズ初水揚げ サケ・マス流し網漁 日ロ交渉難航で3週間遅れ

 日本200カイリ水域内で操業していたサケ・マス流し網漁の小型船(14トン未満)1隻が6日未明、根室市の歯舞漁港に戻り、トキシラズ(回遊中のシロザケ)を初水揚げした。(北海道新聞夕刊2022/5/6)

 ロシアのウクライナ侵攻により日ロ関係が悪化する中、政府間の漁業交渉が難航。このため出漁がずれ込み、昨年よりも3週間余り遅い初水揚げとなった。

 関係者によると、同漁港に隣接する歯舞市場で行われた競りでは、トキシラズは高値で1キロ当たり5300円(税別)と、昨年の初水揚げよりも2~3割安かった。

 午前2時半ごろ、第8宝春丸が歯舞漁港に帰港。着岸すると、トキシラズやカラフトマスなどが入ったケースを船内から岸壁のリヤカーに次々と移した。同船の漁労長(52)は「過去2年の同時期に比べて魚がいるし、型もいい。出漁が遅れた分を挽回したい」と話した。

 今年のサケ・マス漁は3日に解禁された。太平洋小型さけ・ます漁業協会(札幌)によると、昨年より12隻少ない19隻が操業する。7日以降も、根室市釧路管内厚岸町などの港に戻り、水揚げする。(川口大地、武藤里美)

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました