サハリン 水筒のイニシャルから日本軍との戦闘で斃れたソ連兵士の身元を特定

遺骨収集を続ける「ロシア捜索運動」サハリン支部の活動家が見つけた水筒から、日本軍との激しい戦闘で亡くなったソ連兵の身元が特定された。水筒が見つかったのはスミルヌイフ地区のドリンナヤ山。77年前、ここでは南サハリン(南樺太)攻勢作戦の最も激しい戦闘が行われた。赤軍は自分たちの島を日本の抑圧から解放するため、文字通り1メートルずつ南下していった。アルタム・バンドゥーラ支部長は「このエリアを峡谷に沿って探索した。ソ連兵が日本軍を攻撃した場所だったが捜すのは初めてだった。地面に薬きょうがあり、その近くで水筒とヘルメットが見つかった」と話した。ヘルメットの下を掘り進めると、頭蓋骨と軍服を着た遺体が出てきた。錆びついて泥にまみれていた水筒を洗うと、イニシャルがあった。「N.V.Ch」–第157歩兵連隊のリストからニコライ・ヴァシリエヴィッチ・チェルニシェフ。1917年にイルクーツク地方のチェレムホヴォ村で生まれた軍曹と分かった。兵士の親戚は見つからなかったため、サハリンに埋葬された。南サハリンとクリル諸島(千島列島)の奪還のために命の代償を払ったのはチェルニショフだけではない。墓もなく、なく、ロシアのとこかで人知れず眠っている多くのソ連兵士がいる。私たちに平和をもたらしてくれた人々への偉業を忘れてはいけない。(サハリン・クリル通信2022/5/9)

 

 

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