国後島の2遺体DNA一致 ロシア鑑定 知床の観光船事故

 オホーツク管内斜里町知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没した事故で、ロシアが実効支配する北方領土国後島で5月に発見された男女2人の遺体について、ロシア当局によるDNA型鑑定の結果、甲板員曽山聖(あきら)さん(27)=東京都調布市=と乗客だった道内の女性(21)のDNA型と一致したことが24日、日本政府関係者への取材で分かった。海上保安庁が行方不明者の家族に伝えた。

 政府関係者によると、ロシア側から23日、非公式に連絡があり、来週にも外交ルートを通じて正式に報告を受ける見通しという。遺体の引き渡し方法については、日ロ両政府が協議を続けており、調整に時間がかかる可能性もある。第1管区海上保安本部(小樽)が遺体の引き取り後、改めてDNA型鑑定を行い、身元を確認する方針だ。

 遺体はいずれもサハリン州が事実上管轄する国後島西岸でロシア人住民が発見。5月10日に女性、19日に男性の遺体が見つかったと、それぞれ日本側に連絡があった。1管本部は乗客乗員の可能性があるとみて、行方不明になっていた男性1人と女性3人分のDNA型鑑定のデータを今月9日にロシア当局に送っていた。(北海道新聞2022/6/24)

遺体が発見された国後島ニキショロ湖近くの海岸線

 

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