北方四島の元島民らでつくる千島歯舞諸島居住者連盟(千島連盟)は23日から8月10日までの日程で10回の洋上慰霊を行う。ロシアのウクライナ侵攻により、見送りが決まっていた北方領土ビザなし交流事業の代替えとして実施する。
洋上慰霊は23日から隔日で行う。航路は歯舞群島と国後島の沖合を往復する2コースで、参加者は北方四島の交流事業に使用する船舶「えとぴりか」で根室港を出港し、それぞれの島の沖合から慰霊を行う。各回の乗船定員は42人(同行者含む)。事務局の北海道北方領土対策本部によると、10回のうち3回はすでに定員に達しているという。
参加者は新型コロナウイルス感染症対策のため、事前の健康観察とともにワクチン接種証明の提出、前日にPCR検査を受ける必要がある。
北方領土のビザなし交流は新型コロナウイルス感染症の影響で令和2年度と3年度の2年連続で中止していた。今年度は日露関係の悪化で見送りが決まっていたが、元島民の高齢化などを踏まえて北海道の鈴木直道知事が先月2日、岸田文雄首相に代替え事業を要請し、岸田首相も「必要な措置を実施していきたい」としていた。(産経新聞2022/7/5)
国後島コース
歯舞群島コース
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