2月7日「北方領土の日」ウクライナではロシアへの抗議活動が行われている

「2月7日(※北方領土の日)になると、(ウクライナの)若者たちがウクライナ外務省と、在ウクライナロシア大使館前で抗議活動を実施します」–なぜ「北方領土返還デモ」がウクライナで行われるのか…前ウクライナ大使が日本に問う「覚悟」#3最終回(SAKISIRU 2022/10/8より)

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北方領土、意外な国で関心 「ロシアにだまされないで」

(朝日新聞2019/3/1)

 「ロシア! クリル(千島列島)の島は日本固有の領土だ」

 「北方領土の日」の7日、ロシア大使館前に日の丸と横断幕が並び、若者約10人が雪の中に立った。日本ではない。ウクライナの首都キエフでのことだ。

 主催したのは、20代を中心に昨年結成された小さな市民団体。リーダーのヤロスラフ・シャマティエンコさん(29)は「ウクライナを助けてくれる日本に連帯を示さなければと思い、呼びかけた」と言う。

 北方領土問題はウクライナでも関心を呼んでいる。もちろん、ロシアによるクリミア半島の不法占拠という自国の問題と重ね合わせるからだ。ウクライナにとって、日本は国の再生に18億ドルを投入する最大規模の支援国でもある。

 それだけに、安倍政権が4島のうち事実上歯舞群島色丹島の2島に絞って返還交渉を進める方針に転換したとのニュースは、複雑な反応を呼んだ。

 シャマティエンコさんは、安倍晋三首相がロシアのプーチン大統領と関係を深めていることも知っていた。「ロシアにだまされないで。不法占拠されたのは4島なんだから」

 その9日後。ドイツのミュンヘンで日ロ外相会談を取材した。会談後ロシアのラブロフ外相は「日本が第2次大戦の結果を認めることが不可欠」と強調した。ラブロフ氏は4島の主権は戦争の勝者であるロシアに合法的に移ったと繰り返す。

 民主主義国際センター研究所(キエフ)のエウゲン・ディキー研究員は「勝者・敗者の単純な論理。戦争に勝ったから偉大な国だと考える政権支持層にしか届かない」と批判する。

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