第二次大戦で米潜水艦に沈められた旧日本海軍の海防艦CD112の撮影に成功 サハリン映画制作者がアニワ湾で

旧日本海軍海防艦CD112(第一一二号)の撮影を目的にした最初の調査は今年6 月初旬に実施された。船の位置は2020年の調査で特定していた。調査3日目にダイビングを開始した時、沈没船近くにダイバー単独では抗しきれないほどの強い流れがあることが分かった。「資金の問題で十分な準備が出来ていなかった」とディレクターのアレクサンドル・ザルチコフ氏は言う。海防艦CD112 は水深 37mの海底に横たわっていた。従来の圧縮空気でダイバーが潜水できるのは10分程度。海底付近に強い海流があり、濁りを引き起こし視界も悪かった。ダイバーは強力な水中ライトを備えた 2 台のカメラを持っていたが、船を撮影することは出来なかった。ただ、船体を目視で確認した。チームは流れの速度と方向を測定し、船の位置を示すブイを設置して引き揚げた。今年2回目の挑戦は9月の終わり、秋の気配を感じ始めた時だった。サハリン南部アニワ湾のアナスタシア岬から6km。風は風速4m、波高は0.4mと秋のサハリンでは理想的な天候に恵まれた。まずスクーターとともにダイバーが潜水。しばらくして赤いブイが海面に浮き上がった。「船体発見」の合図だった。すぐにボートから撮影スタッフが飛び込み、海防艦の撮影に成功した。船体は逆さまになっていることがわかった。(サハリン・メディア2022/10/12)

サハリン沖で日本海軍の海防艦発見 ドキュメント 映画制作

(astv.ru 2020/11/30)

第二次世界大戦の最後の数カ月にサハリン地方と北太平洋の海で起きた出来事に迫るドキュメンタリー映画「アナスタシア岬の謎」の制作過程で、サハリンの調査チームが終戦直前、サハリン南部の沖合で日本の連絡船を護衛中に、米潜水艦の攻撃を受けて沈没した旧日本海軍海防艦CD—112を発見したと発表した。調査は歴史家や科学者、ダイバーらが参加して7月から始まり、4回目となる今回の調査で、アニワ湾のアナスタシア岬沖の水深38mの海底に沈んでいる海防艦を見つけた。1945年7月18日。米潜水艦バーブが、大泊(コルサコフ)から稚内に向かう連絡船宗谷丸と護衛していた海防艦112を魚雷攻撃。宗谷丸をかばうように海防艦が被弾し沈没した。乗員199人のうち助かったのはわずか4人だけだった。宗谷丸は無事だった。映画制作者は、犠牲者の遺族に今回の発見に関する情報提供を行う考えだ。映画「アナスタシア岬の謎」の前編は2020年末までに公開される予定。

宗谷海域海軍戦没者慰霊碑

旧海軍望楼のすぐ傍らにあるのが「宗谷海域海軍戦没者慰霊碑」です。この碑は、樺太を含む、宗谷海域の防備にあたり殉職した人々の鎮魂のために建てられました。特に、終戦直前の昭和20年(1945)7月、米潜水艦の魚雷攻撃を受けた稚泊航路連絡船「宗谷丸」を守るため、身代わりとなって爆沈した宗谷防備隊所属の「第112号海防艦」の乗組員152名の霊を慰めるため、旧防備隊々員から寄せられた浄財250万円で、昭和55年(1980)9月に建立されたものです。ここにも”再び戦争繰り返すまじ”の祈りがこめられているのです。(稚内市のウエブサイトより)

 

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