根室市は24日、終戦直後まで根室と北方領土の国後島を結んだ通信用海底ケーブルの中継施設「根室国後間海底電信線陸揚(りくあげ)施設(陸揚庫)」=同市西浜町=にちなんだオンライン公開シンポジウムを11月26日に初めて開くと発表した。同様の施設が残る道内外の4市町と結び、施設の現状や意義について考える。(北海道新聞2022/10/25)
4市町は稚内市、宗谷管内利尻富士町、長崎市、沖縄県石垣市。シンポジウムは「にっぽん『四極』陸揚庫会議@根室」と題して、各地で陸揚庫の保存に関わる学芸員などが現状や課題などを報告する。専門家を交えた討論も行う。根室市は「施設の歴史的意義などを各地の住民に伝える場にしたい」としている。
根室市の陸揚庫は国の登録有形文化財で、1935年(昭和10年)ごろ建設された可能性が高いが、詳細は不明。根室市以外の施設は、稚内と利尻島、長崎市とロシア極東ウラジオストクや中国・上海、石垣市と台湾をそれぞれ結ぶ海底ケーブルの中継施設として戦前に建設された。
シンポは午後1時半から。先着50人が根室市の道立北方四島交流センターで観覧できる。後日、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開する。詳細は根室市北方領土対策部の電話、0153・23・6111へ。(武藤里美)
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