ロシア国防省は5日、千島列島北部の幌筵島(パラムシル島)に移動式沿岸防衛ミサイルシステム「バスティオン」を配備したことを明らかにした。写真は5日公開されたビデオから。(Newsweek日本版2022/12/6)
ロシア国防省は5日、千島列島北部の幌筵島(パラムシル島)に移動式沿岸防衛ミサイルシステム「バスティオン」を配備したことを明らかにした。
バスティオンは射程500キロ。同省は「太平洋艦隊の沿岸警備隊が隣接する水域と海峡地域を管理するため、24時間体制で監視する」とし、幌筵島に軍の駐屯地を設置したことを明らかにした。年間を通じて軍人向けのサービス、宿泊、娯楽、食料を提供するとしている。
同省によると、ロシアは1年前に千島列島中部の松輪島(マトゥア島)にバスティオンを配備している。
千島列島は、日本も南部の4島を北方領土と呼んで領有権を主張している。松野博一官房長官は6日の定例会見で、「ロシアのウクライナ侵略が続く中、わが国周辺を含む極東でも軍が活動を活発化させている。ロシア軍の動向を注視していく」と語った。
米戦略国際問題研究所は9月、ロシアがウクライナ侵攻の陰で千島列島の軍事化を進めていると指摘。日米がロシアの活動について協議を深化させるべきだと主張していた。
「バスティオン」は空母打撃群・輸送船団・揚陸艦艇等の水上艦を沿岸から攻撃することを目的とし、ベラルーシの企業と共同で開発された。
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