樺太時代の日本の遺物を探すトレジャハンター、かく語りき

サハリン・ホルムスク在住のアレクセイさんはトレジャーハンターになって5、6年になる。金属探知機やシャベルはもちろん、きっと何より重要な運を背負って、樺太時代の日本の遺物を探し回っている。トレジャーハンターの日常は地味だ。まずアーカイブや古い新聞ファイル、本や論文を地道に研究する。日本人の古い居住地や思い出に残る場所、生産活動の跡などについて様々な情報源から調査する。そして、探すポイントを定めて野原を歩き、森を抜け、足を取られながら湿地を歩く。ある時は海辺を探して丸1日無駄にしたこともある。残念な結果に終わる時は、たいがい資料の情報が正しくなかった時だ。通常、彼はパイオネリ、コストロマ、ヤブロチニーに出かけて行く。アレクセイさんのコレクションには、人形の置物やコイン、メダル、文鎮などがある。これまで、発見した幾つかは博物館に寄贈した。「最も重要な発見は、父子2体の人形の置物。最高レベルの職人が作ったものだろう。地下2~3m掘ったところで見つけた。透かし彫りの技術が用いられた茶碗は、光にかざすと少女の顔が浮かんでくる。それはとても美しいものだ」。彼は最近、第二次大戦で戦死した兵士の遺骨を収集する「ロシア捜索運動」に加わった。ホルムスクに支部を開設するつもりだという。(sakh online 2023/2/16)

 

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