択捉島、国後島、色丹島に年間3万5,000トン以上の天然ガス(LNG)を供給–サハリン州のリマレンコ知事は、ロシアのシュルギノフ・エネルギー大臣も出席してモスクワで開かれた会議で、クリル諸島(北方四島を含む千島列島)の熱・電力供給を天然ガスに転換し、電力供給能力を倍増させるクリル諸島エネルギー開発計画を提出した。知事は「クリル諸島はロシアにとって戦略的な領土であり、その開発は優先事項となっている。人々の生活や投資の魅力向上、企業誘致に必要なインフラを整備することが重要となっている。クリル諸島にLNGを供給することで、石炭を燃料にしているボイラー室やディーゼル発電所をガスに転換することができ、これによりエネルギー供給の信頼性が向上し、環境改善にも役立つ」と説明した。クリル諸島のエネルギー開発に必要な資金は約70億ルーブルで、このうち連邦資金は60億ルーブルを見込む。計画では択捉島、国後島、色丹島を合わせて年間3万5,000トン以上のLNGを消費すると想定。サハリン本島のドルニー村近郊で建設中のガス液化複合施設から、特殊車両でLNGをコルサコフ港に輸送し、海路でクリル諸島に運ぶ。エネルギー大臣はサハリン州の提案を支持した。サハリン州では2025年までにクリル諸島を含む州内全域で、天然ガスへの移行を計画している。サハリン本島ではガス化レベルは今年1月時点で57%になっている。(サハリン・メディア他 2023/2/21)
択捉島 2023年のガス転換に向け、州政府幹部らがLNG受け入れ施設の建設場所を視察 – 北方領土の話題と最新事情 (hatenablog.com)
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