千島連盟 新理事長に松本氏選任 2副理事長は初の元島民2世

 北方領土の元島民らでつくる千島歯舞諸島居住者連盟(千島連盟、札幌)は29日、札幌市内で総会を開き、新理事長に松本侑三前同連盟道央支部長(81)=札幌市=を、副理事長に元島民2世の2氏を選任した。同連盟によると、2世が副理事長以上の役職に選ばれるのは、1958年の設立以来初めて。8年間理事長を務めた脇紀美夫氏(82)=根室管内羅臼町=は正式に退任を表明した。(北海道新聞2023/5/30)

 松本新理事長は択捉島留別村出身。選任後のあいさつで「(返還要求運動に)協力、賛同してくれる仲間をたくさんつくり、一つの力として政府に強い外交を求めたい」と強調した。副理事長に選ばれた野潟龍彦氏(71)=根室市=、鈴木日出男氏(71)=根室管内羅臼町=はいずれも元島民2世で、返還要求運動の世代交代を印象づけた。正副理事長とも任期は2年間。

 退任する脇氏は総会の最後に「この8年間で領土問題は後退してしまった。この難局を新体制で乗り越えてほしい」と述べた。

 総会には道内外の元島民ら約110人が出席。四島の早期一括返還実現や墓参をはじめ、ビザなし渡航の再開を政府に求める決議を採択した。(武藤里美)

 

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