国後島のクリル自然保護区などによると、6月は多数のクマとの遭遇が記録されたという。今、クマは発情期。パートナーを求めて活発に移動している。オスはメスの匂いを追って移動し、木に「ひっかき傷」を付けるなどして自分の縄張りをマークし、匂いを残す。「しかし、この島にクマが増えているとは言えない。秋には生息数をカウントする。近年、良い傾向が見られるが、決して目に見えて増えているわけではない」と、同保護区のセルゲイ・ステファノフ氏は言った。2022年9月7日から2022年10月28日までの期間にクリル自然保護区で実施された個体数調査によると、保護区内のクマの数は89頭。海岸沿いではクマがよく目撃される。国後島のクマにとって海岸は、魚がまだ産卵していない時期でも24時間営業している食堂みたいなものだ。波は常に食べられるものを岸にもたらす。これらには、魚だけでなく、軟体動物、海洋哺乳類の死骸も含まれる。2022年12月にユジノクリリスク(古釜布)でイワシが大量に打ち上げられ、話題になった。その時、クマたちは冬眠中であり、自然の「贈り物」の恩恵にあずかることはできなかった。しかし、春になると、越冬中、腹をすかせたクマたちは驚きの発見をすることになる。風と波が残ったイワシを砂や小石の中に埋めたのだ。早朝や夕暮れ時に、島のクマは魚の残骸を含む食べ物を探し、定期的に海岸線を掘り返した。インターネット上で、車のドライバーや乗客がクマに餌を与える動画がよく見受けられる。クマは車や人に会うのを避けるどころか、逆に彼らに向かって歩いてくる。人間とクマの活動は、食べ物で結びつけるべきではない。道路におびき寄せられた動物が車にはねられることもよくある。「野生動物に餌を与えないこと」–それが人々と野生動物の命を救う鍵だ。(citysakh.ru 2023/7/2)
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