択捉島「千島列島はもっと積極的に開発する必要がある」副首相語る

択捉島を訪問したユーリー・トルトネフ副首相はクリリスク(紗那)でクリル諸島(北方四島を含む千島列島)に導入した特別な優遇制度に関する会議を開催した。クリル諸島には2 つの優遇制度が適用されている。2017年に創設された「TORクリル」(先進社会経済発展区)は6年間で8社が116億ルーブルを投資し、約2,000人の雇用が創出された。投資プロジェクトは観光、水産加工、海洋養殖などの分野で実施されている。もう1つは、2022年に導入された免税制度で、投資家は所得税と固定資産税が20年間免除され、運輸税と土地税もゼロになる。現在 14 社がホテル事業や観光サービスの提供、廃棄物処理などの分野で10億ルーブルのプロジェクトを実施している。極東・北極開発公社によると、さらに13件(投資額180億ルーブル以上)のプロジェクトを開発中だという。択捉島では、医療複合施設の創設とバイオガス発電所の建設、国後島では水産加工場とウニ養殖場をつくる計画が進められている。 会議では進行中のプロジェクトが発表された。クナシル・ツアー社は2 億ルーブル以上を投資し、ユジノクリリスク(古釜布)に 22 室の宿泊施設「クナシル・リゾート」を建設した。さらに別のホテルも建設予定で、設計作業を行っている。択捉島でも「ウタリ」がホテル建設に向けて設計作業を開始した。副首相は、ロシア極東・北極圏発展省に対し、サハリン州と連携して投資家誘致のためにクリル諸島へのビジネスミッションを組織するよう指示した。さらに、クリル諸島に全国の児童を引き寄せる健康キャンプを創設するなど観光産業の発展とレクリエーション分野のプロジェクトに関する提案を提出するよう求めた。副首相は「クリル諸島は人々に夢や憧れを抱かせる特別な地域だが、択捉島国後島、その他の島々でどのような観光スポットを訪れることができるのか、どのような観光プログラムを活用できるのかを示す商品は存在しない。社会インフラを開発し、学校、病院、道路の建設と修復を行っているが、これだけでは住民の生活の質を向上させるには十分ではない。人はどこでリラックスできるか、どのような景色を誇ることができるかを理解する必要がある。たとえばクリルでは、子供向けの健康キャンプが設置される可能性がある。サファリパークを作って車でクマを見に来てもらうことも可能だろう。投資家を誘致するために必要な条件はすべて整っている」と述べた。(sakh online 2023/7/4)

 

 

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