サハリン南西部スレピコフスキー岬(小能登呂岬)に残る樺太時代に建てられた日本の灯台(小能登呂岬灯台)で修復工事がスタートした。ロシア地理学会が取り組んでいる歴史文化プロジェクト「ロシアの灯台」事業の一環。この灯台は、サハリンが日本帝国に属していた 1940 年代に日本人によって建てられた。(※建築年は不明だが昭和18年初点灯)連続的にコンクリートを流し込んで作られ、非常に丈夫であることが判明し、現在でも機能し、船への道を示している。しかし、時間の経過と強風、嵐、海流の変化などの厳しい気象条件が被害をもたらし、灯台の表面や内部には亀裂、剥落など損傷が目立ち、早期に修理する必要があった。ロシア地理学会遠征活動・観光開発局遠征指導部長セルゲイ・チェチュリン氏は「私たちは、灯台を脅かす問題をはっきりと認識している。長期間にわたる運用で、温度差により、優れた品質のコンクリートに亀裂が入り始め、どのように対処するかを考える必要がある。これを止めなければ灯台は崩壊する」と語った。現在、エンジニアリングチームがドローンとレーザースキャナーを使用して灯台を包括的に検査している。建物表面にビームを当て反射された信号を受信することで、ミリ単位の精度で灯台全体の3Dモデルを形成する。修理作業を行っている現代史センターの責任者セルゲイ・カトコフ氏は「今後、灯台の亀裂を詳細に記録し、修繕工事の金額を正確に計算する。また、これにより灯台のバーチャルツアーも可能になり、灯台に関心を持ってもらえる」語った。収集したデータを処理するには2~3ヶ月かかる見込み。「灯台自体の状態は悪くない。よく管理され、換気されているので、少しの努力で価値ある歴史建造物として残すことが可能だ」とカトコフ氏は結論付けた。「ロシアの灯台」プロジェクトは、2016年から実施され、全国の数十の灯台の修理を支援している。(リア・ノーボスチ2023/8/7)
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