RIAノーボスチ通信によると、日本政府の松野官房長官は東京での記者会見で、日本はクリル諸島南部(北方四島)におけるロシアとの人道的交流を非常に重視しており、二国間関係の重要な側面の一つと考えていると述べた。同氏は、日本はクリル諸島の元日本人居住者による墓参などの再開について、大使館を通じて交渉を行っているが、ロシアから再開する同意を得ていないと付け加えた。日本側は来週、元居住者らが北海道とクリル諸島南部の間の日本の領海で洋上慰霊を行う。昨年、ウクライナ危機に関連して日本がロシアに課した制裁を理由に、ロシアが平和条約の締結交渉とクリル諸島南部での協力に関する日本との対話を中断した。ロシアはまた、元居住者によるクリル諸島への訪問(自由訪問)や相互旅行(ビザなし交流)に関する日本との協定も破棄した。ロシア外務省は、これは1986年の墓参に関する日ソ協定には適用されないとしている。(astv.ru 2023/8/25)
(NHK 2023/8/25)
ロシアによるウクライナ侵攻の影響で実施が見送られている北方領土の元島民らによる墓参について、松野官房長官は、ロシア側から再開に向けた肯定的な反応は得られていないとしたうえで、重点的に事業の再開を求めていく考えを示しました。
北方領土の元島民らが先祖の墓を訪れる「北方墓参」などの交流事業は、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で実施が見送られて再開の見通しが立っておらず、船の上で供養する「洋上慰霊」が来週28日から行われる予定です。
これに関連し、松野官房長官は閣議のあとの記者会見で「北方墓参をはじめとした事業については大使館などを通じて外交上のやりとりを行っているが、現時点でロシア側から北方墓参の再開に向けた肯定的な反応は得られていない」と説明しました。
そのうえで「ご高齢となられた元島民の方々の思いに何とか応えたいとの考えに変わりはない。北方墓参をはじめとする四島交流事業の再開は日ロ関係の中でも最優先事項の1つで、引き続きロシア側に対し、特に北方墓参に重点を置いて事業の再開を求めていく」と述べました。
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