北方領土付近の洋上から元島民らが北方四島に眠る先祖を慰霊する「洋上慰霊」の本年度5回目が21日、根室港発着で行われた。この日は国後島を目視でき、参加した64人が島で眠る先人の冥福を祈った。(北海道新聞根室版2023/9/22)
標津沖から北東約10キロで停泊したチャーター船「えとぴりか」の甲板で慰霊式を実施。参加者は黙とう後、一人ずつ祭壇に献花した。
帰港後、国後島出身の古林貞夫さん(84)=根室市=は「故郷を見ながら手を合わせた。ただ、北方領土に上陸しての墓参は必要。日ロ関係が厳しくても、政府は一日も早く再開できるよう交渉してほしい」と話した。
洋上慰霊は、千島歯舞諸島居住者連盟(千島連盟、札幌)と道の主催。本年度最終回の6回目は30日の予定。他に千島連盟別海町支部主催の洋上慰霊も10月に計画されている。(川口大地)
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