「国後島には日本軍が残した左足用の靴だけを保管した倉庫があり、今は博物館として活用されている」–ロシア語で表記されている幾つかの観光やショッピングなどのサイトに、こんな説明が掲載されている。ネットショッピングの「Lapotok」、観光の「プルマン」では「第二次世界大戦後、国後島では日本軍のブーツの保管倉庫が発見された。倉庫の警備員による盗難を防ぐため右足と左足の靴が別々に保管されていたことが判明した」と書かれている。またMeJapan – Japan Newsには「なぜ日本軍は左右のブーツを別々の倉庫に保管していたのか」という解説記事が紹介されている。その中で「第二次大戦の結果、ソ連領となったクリル諸島の国後島には、『日本軍の残靴倉庫』」という博物館がある。残されたブーツが本来の用途に使用できなくなったため、倉庫を利用して博物館を作ることになった」と記されている。astv.ru が調べたところ、国後島には「残靴博物館」は存在しない。国後島でエコツーリズムを推進する作家でガイドのオクサナ・リズニッチさんは「左足ブーツの倉庫や博物館など見たことがない。サイトには写真は一枚も掲載されておらず、倉庫があるとされる場所に関する記述もない。古参の島民に尋ねると、倉庫に関する情報は冗談だと全員が口を揃える。私もこれは作り話だと思う」とコメントした。(astv.ru 20203/10/20)
コメント