北海道弁護士会連合会(道弁連)の北方圏交流委員会と釧路弁護士会が、北方領土についての勉強会を釧路市内で開いた。釧路や道内の弁護士21人が参加。千島歯舞諸島居住者連盟(千島連盟)釧路支部の堀江則男支部長(69)が北方領土返還運動の現状について講演した。(北海道新聞デジタル2024/2/27)
北方圏交流委員会は北方領土返還の機運が高まっていた1992年、ロシアの法制度を学ぶために設立された。サハリン州弁護士会と勉強会などを開いてきたが、コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻で途絶えている。領土返還に関する勉強会は16日、釧路で初めて開かれた。
講演で、堀江支部長は父母や元島民から聞き取った終戦当時の状況や、自由訪問の様子について説明。領土交渉に進展が見えないことについて、「何かにつけて、ビザなし交流や自由訪問の中断などを一つの交渉カードにしようとするロシアの姿勢は、素人の私でも感じ取れる」と不信感を口にした。
同委員会の平尾功二委員長は「ロシアとの交流再開に備え、委員会の活動を続けていきたい」と話した。(小野田伝治郎)
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