ロシア太平洋艦隊の管轄であるクリル諸島(※北方四島を含む千島列島)に沿岸無線監視拠点が設置されている–ロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣が軍指導部とのオンライン会議で明らかにした。「今日は、現在敵目標を探知するために積極的に使用されている沿岸無線技術拠点の状況についても議論する。黒海艦隊の沿岸無線技術機器からのデータに基づいて、特別軍事作戦中にウクライナ軍の80機以上の無人航空機と20隻以上の無人ボートが破壊された。作業の効率を高めるために、沿岸無線技術監視拠点のインフラの近代化に特別な注意を払っている」と述べた。ロシア軍はクリル諸島の軍備強化を続けている。太平洋艦隊は、バスティオン沿岸ミサイルシステムがクリル島マトゥア島(松輪島)に配備されたと発表し、太平洋艦隊の機関紙「バトル・ウォッチ」は2016年秋、新型沿岸対艦ミサイルシステム「バル」と「バスティオン」が択捉島と国後島に配備されたと報じた。またロシア軍東部軍管区は、島々の部隊が近代化されたT-80BVM戦車で強化されていると報告した。2020年12月1日、ロシア軍はS-300V4長距離防空システムがクリル諸島で戦闘任務に入ったと報告した。さらに2018年8月、Su-35多目的戦闘機が択捉島島のヤースヌイ空港に配備されている。日本は1855年の通商条約を引用し、クリル諸島の南方の4島(択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島)の領有権を主張している。ロシアの立場は、南クリル諸島は第二次世界大戦後、ソ連の一部となったというものであり、これらに関しては、国際法的にも疑いの余地がない。(インターファクス、タス通信2024/5/3)
防衛白書(令和6年3月)より
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