北方領土の元島民の高齢化が進む中、根室市の小学校で色丹島出身の元島民による講演会が開かれました。21日、根室市の成央小学校で開かれたこの講演会には5年生と6年生の児童およそ100人が参加しました。講師は色丹島出身の得能宏さん(90)で、11歳の時に旧ソビエト軍に島を占領され、寒さのなかで引き揚げた厳しい体験などを話しました。(NHK北海道 NEWS WEB 2024/5/21)
得能さんは、「元島民は年をとってしまう。皆さんが中学生や高校生になったときに北方領土の話ができるようになってほしい」と呼びかけました。児童たちは真剣な面持ちで得能さんの話に耳を傾けていました。
元島民の平均年齢は88歳を超え、講演の回数は年々少なくなっていることから、学校では貴重な「生の声」を聞くことで領土問題への関心を高めてほしいとしています。
参加した6年生の児童は、「北方領土について知らないことがまだたくさんあった。色丹島だけでなく、一番大きい択捉島についても詳しく知りたい」と話していました。得能さんは、「容赦なく時間が過ぎていくと感じるが、僕はそうした歴史の中で生きてきた1人なので、可能な限り伝え続けたい」と話していました。
元島民 根室の小学校で講演 “生の声”で北方領土に関心を|NHK 北海道のニュース
コメント