「なぜ、クリル諸島(この場合、北方四島のこと)を訪問するのをためらう必要があるのか理解できない。そこはロシア領土だ」–。プーチン大統領は5日、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムで、16か国の外国通信社のトップらと会談した中で、こう述べた。さらに、大統領よると、クリル諸島に関して日本と平和条約のための対話を続ける条件は今や存在しない。日本がロシアに戦略的敗北を与えるための取り組みに加わっており、これがまさに平和条約に関する対話継続の障害になっていると指摘した。「我々は今日、日本がウクライナ危機に関与しているのを見ている。そして今、ロシアと日本の間で平和条約に関する対話を続けるための条件は存在しない。我々は対話再開を拒否しないが、必要な条件が整えばの話だ。まずは日本側からだ」と述べた。大統領は、ロシアは二国間関係において、露日対話を複雑にするようなことは何もしていないと強調した。日本とロシアの間の平和条約は、日本がドイツ側についた第二次世界大戦の終結後、締結されることはなかった。そのため、1956年に日本とソ連は共同宣言に署名した。それによれば、ロシアは歯舞群島(小クリル諸島の島々)と色丹島(小クリル諸島最大の島)の東京への引き渡しを検討することに同意したが、そのためには平和条約を締結する必要があった。日本自身はクリル諸島のすべての島に対する主張を放棄しなかった。両国はこの問題について合意に達することができなかった。現時点では、ロシア指導部の立場は、歯舞群島と色丹島に対するロシアの主権は不可侵であるというものである。(イズベスチア2024/6/5)
プーチン大統領 北方領土訪問 予定ないものの可能性改めて示唆
(NHK 2024/6/6)
ロシアのプーチン大統領は、日本や欧米、中国など各国の通信社の代表との会見で、北方領土について、ロシアの領土だという主張を繰り返したうえで「これらの島々を訪問しない理由はないが、正直なところ別の問題で忙しくまだ計画はない」として、今のところ、具体的な訪問予定はないものの、将来、訪問する可能性を改めて示唆しました。
中断されている日本との北方領土問題を含む平和条約交渉について「現在、平和条約に関する日本との対話を継続するための条件はない。われわれは再開を拒否しないが、必要な条件が整えばの話だ。まずは日本側からだ」と述べました。
プーチン大統領は「日本はロシアの戦略的敗北を達成するための試みに加わると発表したが、これが平和条約に関する対話の継続の障害にならないだろうか」とも述べ、日本側がまず政策を変更すべきだと主張しました。
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